大学にとどまっているだけでは、
活動の幅を広げることは
できなかった。
永尾崇晃 外国語学部 国際関係学科 2016年度入学/2020年度卒業
ストレートに卒業するか?
休学して卒業を延ばすか?
2018年7月。当時大学3年生のわたしは、今後とるべき行動を考えていました。結果的に休学したのは、卒業を延ばして2020年に開催される予定だったNMUN JAPAN2020(※1)に運営委員会のメンバーとして関わりたい想いが強くあったからです。さらにそのころから興味があったIT分野の企業でインターンを通じて勉強したいという想いもありました。
2019年3月に1週間だけイスラエルに滞在したんです。そこで得た繋がりから、帰国後にリモートでイスラエルの会社でインターンシップをすることができました。その経験から、現地のスタートアップのエコシステム(ビジネス生態系)をじぶんの目で見たいという想いが強まり、現地で働くためにイスラエルへ向かいました。
1 NMUNはNational Model United Nations(模擬国連世界大会)の略称です。
イスラエルという国の特殊性。
イスラエルで仕事をするうえでの1番の障壁は、イスラエルという国の特殊性なんです。特異な歴史を持つイスラエルは、ひとによって使う言語も考え方も違い、その多様性を認め合う国です。
そのためか、イスラエルには“イスラエルのビジネスの常識”というものがあります。まず出会うひとや身を置く環境に合わせて、行動や発言を変えること。そのうえビジネスの場では、じぶんの考えを英語で主張できることが求められます。だから、一緒に働いているメンバーに発言を求められたときも、自ら発言するときも、常に英語で堂々と主張しようと努めました。その結果、まわりの信頼を勝ち得て良い経験を積むことができました。
留学と働くことの違い。
イスラエルの企業でインターンシップをしたからこそ身についたチカラ?考え方?ひととの繋がりがあります。日本では得ることはできなかったでしょう。留学と違い現地企業で働いたから、イスラエル人の働くことに対する考え、ビジネスのエコシステムなど、今後のキャリアにつながる学びができました。就職先がイスラエル滞在中に出会ったひととの縁で決まったことも、行ったからこそだと思っています。
日本でもインターンシップを経験したから、2つの国の働く意識の違いが比較できました。グローバルな環境で働くこととドメスティックな環境で働くことの、どちらがじぶんに合っているかがわかりました。
復学後はオンラインをフル活用。
2020年4月。復学と同時にイスラエルのベンチャー企業の日本市場進出支援をリモートワークで開始しました。2020年6月には、“休学”に興味のある学生が集まるオンラインコミュニティを設立し、イベントを通じて支援を行ってきました。
就職活動もほとんどの企業面接がオンラインでした。有効に活用できる時間が増えたことは、コロナが大学生活を豊かにしてくれた一面です。オンラインでの活動にいち早く適応したことで、コロナ禍でもじぶんにできることが増え、本来なら出会わなかったひとにも出会うことができました。
国境を超えた出会いや仕事。
大学に留まっているだけでは活動の枠を広げることは難しかったでしょう。コロナ禍を逆に利用してオンラインで活動したことがとても良かったんだと思っています。オンラインで活動することで、国境を超えた出会いや仕事を可能にしました。これからも、オンラインで世界を広げていきたいですね。
常に最適の場所に住めば良い。
リモートワークが普及したことで、仕事場の近くに住む必要がなくなってきました。常にそのとき最適な場所に住み、仕事をすることで、充実した人生にできると思います。現在の職業は仕事をする場所を選ばないので、さまざまな土地で生き方を見つめていきたいです。